吉野川普請を担った土木技術者 伊澤亀三郎(いざわかめさぶろう)
藩政時代の四国の土木技術者では、土佐藩の治水土木に優れた手腕を発揮した野中兼山が、郷士制度を設けて農民になっていた土木普請に有能な長宗我部の遺臣たち取り立て土佐藩を豊かにしたことが有名ですが、阿波藩(徳島藩)にも、郷士制度と同じような原士制度がありました。原士とは平素は農業に従事しているが非常の際は騎馬にて参陣する郷分に居住する藩士で、徳島藩特有の身分であります。原士は郡代の命令を受けて土木普請の現場に技術者としても派遣され、近世の吉野川の治水工事を技術的な側面から支えてきた集団でもありました。この度、原士で農民から抜てきされた徳島藩随一の土木技術者といわれた伊澤亀三郎について、その業績を「吉野川普請を担った土木技術者 伊澤亀三郎」にまとめ、一般社団法人 建設コンサルタンツ協会四国支部の広報誌(「JCCAしこく」Vol.05 2021.8)に寄稿させていただきました。
今日の徳島平野の発展の礎となった先人土木技術者の苦労と努力に感謝し、今後の社会資本整備に活かしてほしいとの思いを込めて紹介します。是非、この表紙写真をクリックして記事をご覧になってください。
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