史跡が多く残る明治改修で遊水地化された善入寺島
吉野川には、河口より27km~32km付近に吉野川最大の川中島の善立寺島があります。この善入寺島は吉野川の洪水対策として明治改修で全島買収により遊水地化されました。当時、島には宮の島村や粟島村などいくつかの村があり、約500戸、3000人あまりが住んでいました。現在は、平坦な土地に果てしない農地が広がり、その中に明治改修工事の史跡が多く残っております。
この善入寺島を2022年12月30日に調査した結果、宮島八幡宮跡・採石跡や吉野川改修工事に使用した火薬の貯蔵庫跡、栗島小学校跡などの史跡の石碑があることが確認できました。これらの現地調査結果から善入寺島を遊水地化した吉野川の治水対策の歴史を紹介します。
現在、吉野川下流域の大いに発展している徳島平野に多くの人々が住んでいますが、これは善入寺島や沿岸住民などの先人たちの犠牲や努力のうえに成り立っていること。藩政期から連綿と続く吉野川の治水対策は、未だ完成しておらず、吉野川の水害リスクがあることを忘れてはなりません。
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