キジヤ台風の高潮による堤防決壊・四度目の成功(西条市)

昭和25年キジヤ台風の高潮の来襲で愛媛県西条市広江の広江川河口の海岸堤防決壊し大きな被害を受けました。この広江地域(旧吉村村)は、藩政時代の干拓事業で海面を築堤して陸地とした海岸沿いに低地がある地域で、しかも昭和21年の南海地震による地盤地下のため海岸堤防の補強が十分にできていことなども加わって大きな被害になりました。

この決壊堤防の潮止めのため消防団員や地元の婦女子まで総動員で俵に土をつめ土袋を作り昼夜兼行で決壊堤防に積み潮止め工事を何度も土袋を投入してやっと四回目に成功し、地域を水害から守ったというものです。

2023年11月28日、四国防災八十八話普及・啓発研究会現地調査から当時、決壊した思われる堤防や高潮により浸水したと低地が広がっていました。当時の災害対応の教訓を知っていただき、私たちが今後、遭遇するであろう高潮や南海トラフ地震災害を考えるきっかけにしてほしい。

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防災風土資源&ローテク防災術 -香川大学客員教授松尾裕治-

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