移転・移動を繰り返した角浦渡しの高地蔵(東みよし町)

東みよし町中庄の中庄集落の中に、「移転・移動を繰り返した角浦渡しの高地蔵」が現在、文政5年(1822)と昭和8年建立された高地蔵が2つ残っています。

この高地蔵は、三加茂町中庄と三野町太刀野を結ぶ、かつての吉野川の角浦渡しの道沿いに水難供養や安全祈願のため造られたものが、堤防築堤などで移転・移動を繰り返し現在、地元の方の手により保全・保存されています。

2024年9月11日の吉野川上流の高地蔵等の現地調査で地元の古老から教えていただき、2つの高地蔵が現在の場所にあることが分かりました。

しかし、吉野川の沿川に住む方も、吉野川に昔、角浦渡しがあり、角の浦潜水橋が架橋され、のちに現在の角の浦大橋が完成し、この地に吉野川の角浦渡しの水難・安全祈願の高地蔵が残っていることは、あまり知られていません。

この2つの高地蔵は現在も地元の方の手によって大切に保全され、昔の吉野川渡しの惨事を伝える貴重な防災資産であることを教えてくれています。

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防災風土資源&ローテク防災術 -香川大学客員教授松尾裕治-

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