江戸期から伝わる南海大地震に関する貴重な室津港の史料

  室戸市には、江戸時代に作られた室津港があります。その室津港の「湊番役(みなとばんやく)」を務めた久保野家には、江戸期から伝わる南海大地震に関する貴重な室津港の史料があります。現在、県立高知城歴史博物館に寄贈され保管されています。史料には江戸時代に起きた宝永、安政地震の隆起量が分かる貴重な室津港の水深が変化した記録が記述されています。

  現在の南海トラフ地震の30年以内の発生確率「70~80%」は、この記録を元にした時間予測モデルから求められています。2023年1月13日に高知城歴史博物館の閲覧調査した結果、その貴重な記述があることが確認できました。これらあまり知られていない江戸期から伝わる南海大地震に関する貴重な室津港の史料や現地調査結果から南海地震の歴史を紹介します。

  現在、四国の沿岸部には多くの人々が暮らしていますが、南海地震の災禍を学び、南海トラフ地震は繰り返し起こる、必ず来るという揺るがない事実があることを忘れないで、今を生きている私たちが南海トラフ巨大地震に備えることが最も大事です。

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防災風土資源&ローテク防災術 -香川大学客員教授松尾裕治-

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