平成16年土砂災害・土砂に埋まった牛舎の跡地(まんのう町)

まんのう町山脇のJR讃岐財田駅より南東へ直線距離、およそ1kmの山あいに平成16年の土砂災害で土砂に埋まった牛舎の跡地があります。

この牛舎の跡地は、平成16年(2004)台風23号の記録的な豪雨により、裏山が崩れ、その土地にあった酪農家の牛舎と家屋が被害を受けました。この牛舎の牛が土砂に埋まって動けなくなりました。この牛を山脇地区の住民が協力して助けたという逸話があります。現地には現在、牛舎の跡地が残っていました。

この逸話は、四国防災八十八話の74話で【土砂に埋まった牛(まんのう町)】紹介されています。「牛は土砂の中に四本足で埋まって、腹までつかえていましたが土砂をのけて、救出したときには一頭は生きていた」この時、被災地域では、土砂に埋まった牛を助けようと住民が集会場に集まったことなど災害対応、共助の手本とお話が紹介されています。この度(被災20年後)、現地で地元の方に当時の話を伺い、こう逸話が生まれたのは、地域コミュティが顕在化であったことが分かりました。

まんのう町の山々に囲まれた地域は、豪雨よって、これまで多くの土砂災害が受けてきました。しかし地域コミュティが顕在化し、災害時に助け合う防災文化が継承され、日頃の防災に結び付く活動が重要であることを、この防災風土資源は教えてくれています。

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防災風土資源&ローテク防災術 -香川大学客員教授松尾裕治-

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